『Last Letter』ラブレターとラストレター、どっちが好き?

映画

『Last Letter』は、1995年に公開された岩井俊二監督の名作『Love Letter』のアンサー映画として発表されました。『Love Letter』が大好きな私は、『Last Letter』制作発表決定の話を聞き、大興奮したことが記憶に新しい。

大きな期待と共に、いや~ぜったいLove Letterは超えられないよ~と心の中でつぶやく私。

なんてったってあの頃は岩井監督も若かったし、50代になった今、初々しさとか純粋無垢な感じの映像はさすがに厳しいのでは?と、なんとも上から目線で批評していました。

実は私、『Last Letter』を2回観に行きました。初めて観たとき、何かが違う・・と思い、ちょっぴりガッカリしたんです。そうです、あの『Love Letter』とつい比べて観ちゃったんです。もちろん感動したし涙も出たし、ザ・岩井ワールドだったし。でもなんだろう、この物足りなさは。

そして2回目。ストーリーも登場人物も、ちょっとした台詞も覚えています。でも、スッと心に入ってきたのです。二度観た方が、なぜかしっくり来ました。

これは岩井マジックなのか!?

それとも私の先入観がいけなかったの?

うーん、疑問が残ります。

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『Last Letter』 予告動画

映画『「ラストレター」』予告【2020年1月17日(金)公開】

『Last Letter』 あらすじ

岸辺野裕里(松たか子)の姉、未咲のお葬式のシーンから物語は始まる。

未咲にはひとり娘・鮎美(広瀬すず)がおり、鮎美の心情を気遣う裕里の長女・颯香(森七菜)が、夏休みの間一緒に居たいと言い出し、鮎美と颯香は裕里の祖父母の家に暮らすことになる。

お葬式の帰り、裕里は鮎美から未咲宛に届いた高校の同窓会の手紙を受け取る。裕里は同窓会で未咲の欠席の理由を告げようとしていた。

未咲は高校時代、学年のマドンナだった。裕里が顔を出した瞬間、未咲と勘違いした同窓生が群がり、裕里は真実を話せなくなる。その場には、裕里の初恋の相手、乙坂鏡史郎(福山雅治)の姿もあった。

居心地の悪さを感じた裕里は、その場を離れる。家路へのバスを待っていたとき、裕里の後をつけて来た鏡史郎が裕里に声をかける。鏡史郎は未咲のことがずっと好きだったのだ。そこから二人の奇妙なやり取りが始まる。

裕里と鏡史郎のLINEの会話を、裕里の夫である宗二郎(庵野秀明)が見つけ、腹を立てた宗二郎はお風呂の中に裕里の携帯を沈めてしまう。

連絡が取れず困った裕里は、鏡史郎へ手紙を送ることに。宗二郎にバレてはまずいので、住所は伏せ、送り主は未咲の名前にして。返事を書きたい鏡史郎は、卒業アルバムから未咲の実家の住所を探し、書いてみることに。現在その家は、夏休み中の鮎美と颯香、祖父母が住んでいた。

未咲宛の鏡史郎の手紙には、

「スマフォが壊れたのは僕のせいですかね?」

鮎美と颯香は不思議な便りに戸惑いを感じつつ、未咲の代わりに鏡史郎へ返事を書くことに・・。

作品データ

Last Letter 

2020年公開

上映時間:120分

監督・脚本・原作・編集:岩井俊二

音楽:小林武史

企画・プロデュース:川村元気

『Last Letter』 出演者

岸辺野裕里役/松たか子

関連作品 『告白』『四月物語』

遠野鮎美、遠野未咲(回想)役/広瀬すず(二役)

関連作品 『海街Diary』『ちはやふる』

岸辺野宗二郎役庵野秀明

関連作品 『新世紀エヴァンゲリオン』『風立ちぬ』

岸辺野颯香、遠野裕里(回想)役森七菜

関連作品 『天気の子』ドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』

乙坂鏡史郎(回想)役/神木隆之介

関連作品 『君の名は。』『桐島、部活やめるってよ』 

乙坂鏡史郎役/福山雅治

関連作品 『マチネの終わりに』『そして父になる』

出演者インタビュー

福山雅治:映画『ラストレター』初日舞台挨拶

まとめ

『Love Letter』と『Last Letter』どっちが好き?

なんて質問はナンセンスだと思います。私は一回目の『Last Letter』を観終えるまで、そんな失礼な見方をしていましたから。

ごめんなさい、岩井監督!

映画のレビューをみても、比較されている方がすごく多くて、でもそうじゃないなと改めて感じました。それぞれの映画に岩井監督の、旬な想いがつまっているから。

『Love Letter』が上映された当初はスマフォはおろか、携帯電話がまだ世の中に浸透しておらず、あの頃は手紙に違和感なんてない時代でした。手紙文化が廃れつつある今、手紙というアイテムを自然と物語の中心にし、観る者を引き込ませる岩井マジックはあの頃と同じで、私はとても幸せな気持ちになりました。

未咲は高校の卒業式のスピーチをすることになり、鏡史郎から幾度と無くラブレターをもらっていた未咲は、その文才に惚れ、鏡史郎に答辞の言葉を添削してもらうシーンがあります。胸がキュンとなり、涙ほろりのシーンです。

そのスピーチには、私たちには無限の可能性がある、という節があります。

学生の頃は将来の自分を想像してはワクワクし、大きな夢を抱いていました。誰もがみな、そんな時があったと思います。だけど大人になって気づきます、現実は厳しいものだと。

無限の可能性に秘めた、何者にでもなれると信じていたあの頃にはもう戻れない。けれど、大人になった今も夢をみてもいいんだよと、岩井俊二監督が囁いてくれているような気がしました。好きなものを、ずっと好きでいていいんだよって。

希望をもてなくなったとき、大切な人を失ったとき、そっと勇気をくれる作品です!

AmaZon
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