『パターソン』ポエムと、妻と、愛犬と、日常と。

映画

パターソンとは、アメリカのニュージャージー州にある都市名らしい。

この映画は、パターソン市で生活する、パターソンという名のバスドライバーを、スター・ウォーズシリーズに数多く登場する、アダム・ドライバーが演じています。

なんだかダジャレのようですが、ジム・ジャームッシュ監督曰く、アダム・ドライバーの配役は脚本が仕上がった後に決まったようです。なんだか奇跡的なエピソードですね!

ジム・ジャームッシュ監督の手掛ける映画たちは、いつもユーモラスに満ち溢れていて個人的に大好きなのですが、今回の作品は、主役パターソンの何気ない日常を描いたものであり、ドラマチックな出来事は何ひとつとして起こらないのです。

「え?それって映画として成り立つの!?」

って思いますよね?

ジム・ジャームッシュ監督の映画は、ごく普通の日常を切りとり、分析もせずサラッと映画にしてしまう天才的な感性の持ち主なんです。また、映画音楽も自らが率いるバンドで構成してしまう67歳!まあなんとパワフルなんでしょう。

映画好きのあなたなら、きっとこの魅力にハマること間違いなしです!

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『パターソン』 予告動画

『パターソン』本予告 8/26(土)公開

『パターソン』 あらすじ

アメリカ ニュージャージー州パターソン市で、バスの運転手として働くパターソン(アダム・ドライバー)の一日の始まりは、毎朝妻・ローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)にキスをすること。朝食後、家から車庫まで歩いていき、運転手としての乗務をこなす毎日を送っている。

パターソンはそんなささやかな日常からヒントを得、詩を紡いでいく。車窓から見えるいつもの景色や、乗客の会話を耳にして。その詩を、秘密のノートに書くようにしていた。

職務を終え、帰宅したパターソンはローラと夕食をとり、愛犬マーヴィンと夜の散歩をする。

散歩中に立ち寄るバーで、ビールを一杯だけ飲む。そして帰宅し、ローラの横ですやすやと眠りにつくのだった。

これがパターソンの一日のルーティーン。

内向的で聞き役が多いパターソンは、活動的で好奇心旺盛なアーティストのローラを一途に愛している。そんなローラもまた、彼の作る詩をリスペクトしており、書き留めた詩を必ずコピーするようにと、彼に忠告する。

ある日の夜、ふたりはディナーと映画を観に出かける。楽しいひとときも束の間、帰ってきたらなんとマーヴィンが部屋で大暴れをし、パターソンの秘密のノートをビリビリに引き裂いてしまっていた・・。

作品データ

パターソン

2016年公開

上映時間:118分

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ

製作:ジョシュア・アストラカン、カーター・ローガン

撮影:フレデリック・エルムズ

美術:マーク・フリードバーグ

衣装:キャサリン・ジョージ

編集:アフォンソ・ゴンサルヴェス

音楽:Sqürl(ジム・ジャームッシュ、カーター・ローガン、シェーン・ストーンバック)

『パターソン』 出演者

パターソン・・・アダム・ドライバー

関連作品 『スター・ウォーズ シリーズ』 『奇跡の2000マイル』 

ローラ・・・ゴルシフテ・ファラハニ

関連作品 『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』 『ワールド・オブ・ライズ』 

日本の詩人・・・永瀬正敏

関連作品 『最初の晩餐』 『ミステリー・トレイン』 

マーヴィン・・・ネリー(イングリッシュ・ブルドッグ)

★カンヌ国際映画祭で俳優犬に贈られるパルム・ドッグ賞を受賞

出演者インタビュー

PATERSON – Press Conference – EV – Cannes 2016

※英語字幕のインタビューです。これしかなくて、すみません。

まとめ

『パターソン』を鑑賞中、私はニヤニヤとクスクスが止まらなかったのです。

ジム・ジャームッシュ監督の愛ある演出や脚本に、エンドロール後、思わずスタンディングオベーションを送りたくなるような、そんな気分になりました。

パターソンを取り巻く人たちとのブラックユーモア溢れる会話、ごく普通の日常の中にある幸せ、そして陰の立役者・愛犬マーヴィン(ネリー)の絶妙な表情や演技。すべてが素晴らしく、心がじんわりと温かくなったのです。特にこのイングリッシュ・ブルドッグ、ネリーはその表現力が評価され、カンヌ国際映画祭でパルム・ドッグ賞を受賞しました。しかし、彼女は受賞前にその生涯を終えました。

映画というものは、チーム全体で一丸となって作っていくものだと思うのです。ネリーはこの『パターソン』に強烈なインパクトを残してくれました。心から感謝をしたいです。

インパクトといえば、日本俳優・永瀬正敏もこの映像の最期を締めくくる重要人物として登場します。彼の役柄は日本からやって来た詩人。パターソンに、そして観客である私たちに大切なメッセージを届けてくれました。『ミステリー・トレイン』以来の、27年ぶりのジム・ジャームッシュ作品参加を果たしたのです。同じ日本人として誇りに思います。

良い映画やドラマというものは、何ひとつ欠けても成立しないと思うのです。それぞれの絶妙に良いタイミングが合わさって、完成されていきます。

私たちが暮らすこの日常も、今までの私たちの数ある選択の結果が生み出す産物なのです。この『パターソン』は、そんな日々の小さな幸せを噛みしめることの大切さを、そっと静かに教えてくれる作品でした。

ドラマチックな展開がなくたって、映画は成立するものなんですね!

さすがです、奇才ジム・ジャームッシュ!

AmaZon
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