十二国記 無料動画

アニメ『十二国記』あらすじ

中嶋陽子は現代日本の普通の高校生。学級委員長を務める真面目で融通の利かない陽子は、学校生活に違和感を感じていた。

ある日突然、学校に金色の髪の不思議な青年「ケイキ」が現れ、陽子はさらわれてしまう。

連れていかれたのは異世界で、ケイキともはぐれてしまった陽子は、恐ろしい妖魔に何度も襲われる。

ケイキに渡された謎の剣をふるって妖魔を退けながら荒廃した地をさまよう陽子。

剣など扱ったこともないのに、勝手に体を動かしてくれる謎の生き物が陽子に憑依していた。

また、この剣には謎の猿が取りついており、夜な夜な夢の中で陽子をからかって苦しめる。

日本にいた時には想像もつかないような苦労をする陽子の前に現れたのは、人間と同じくらいの大きさのネズミ。

言葉をしゃべるこのネズミは陽子の味方なのか敵なのか…異世界で生き抜いていく陽子の冒険の物語。

十二国記｜1話あらすじ

中嶋陽子はおとなしい女子高生。優等生タイプで学級委員長を務めていた彼女はクラスで孤立していた。家族の中でも心が通じない寂しさを抱えていた陽子は、夜ごとに怪しい夢を見るようになる。そんなある日突然学校にいた陽子の前に「ケイキ」と名乗る見知らぬ青年が現れる。長い金髪で中国風の服を身に着けたケイキは陽子を主と呼び、強引に学校から連れ出そうとする。

十二国記｜2話あらすじ

ケイキにいざなわれ大きな渦に飛び込んだ陽子は、見知らぬ海辺にたどりつく。そこは今までいた街とは全く異なる寂れた村だった。ケイキとはぐれてしまい、一緒に来たはずの同級生杉本優香、幼馴染の浅野郁也の姿も見当たらず困った陽子は、村の人に助けを求める。素朴な村人達の様子に安心する陽子だったが、そこでなぜか捕らえられ、牢屋に入れられてしまうのだった。

十二国記｜3話あらすじ

牢屋に入れられていた陽子と杉本、浅野は馬車に乗せられ移送される。しかしその途中馬車が妖魔に襲われる。その時陽子の身体は勝手に動き、妖魔を退治してしまう。ケイキが陽子の身体にとりつかせた「ヒンマン」という使令が力を発揮したのだ。陽子たちは森の中で一軒家を見つけ食べ物を盗もうとする。そこに現れたのはその家の持ち主達姐（たっき）だった。達姐は陽子たちに親切にしてくれ仕事を紹介してくれるというのだった。

十二国記｜4話あらすじ

達姐に連れられて陽子、杉本、浅野はにぎやかな街についた。とある店に３人を連れて行った達姐は、陽子たちを置いて奥に入ったきり帰ってこない。実は達姐は陽子たちを売り飛ばそうとしていたのだった。そのことに気付いた陽子は、剣を抜いて達姐につきつける。裏切られたことにショックを受ける陽子。その時巨大な妖魔が現れ襲い掛かってきて…

十二国記｜5話あらすじ

辛くも逃げ出した３人だったが、気の強い杉本は嘆いてばかりいるだけの陽子にいらだちをかくせない。そんな時、杉本が森を一人で歩いていると金色の髪の女性があらわれ、「あなたが必要だ」という。この世界に必要とされているのは陽子ではなく自分だ、と思う杉本は陽子たちと別れて去ってしまう。一方空腹に耐えきれない浅野を見て、陽子は他人から食べ物を奪おうと決意する。その時陽子の目の前に、以前出会った旅芸人の親子があらわれる。

十二国記｜6話あらすじ

杉本は陽子を襲い二人は剣を交えて戦うが、やがて陽子は傷ついて気を失ってしまった。気が付くと陽子は見知らぬ家に寝かされていたが、そこに現れたのは大きなしゃべるねずみだった。ねずみは「楽俊（らくしゅん）」と名乗り、自分は半獣であると明かす。楽俊は陽子の手当をしながら、この世界のことを色々と教えてくれた。陽子の話を聞いた楽俊は「雁（えん）」の国に行くように勧めるのだった。

十二国記｜7話あらすじ

陽子は楽俊の案内のもと雁の国をめざして旅立った。しかしある街の門に入ろうとしたところで妖魔に襲われてしまう。その場にいた人々は門に逃げ込もうとするが、役人は妖魔が入らないように門を閉めてしまう。陽子は妖魔をすべて一人で倒してしまうが、傷ついて倒れている楽俊に声をかけられない。兵士に見つかって通報されてしまうことを恐れた陽子は楽俊を置き去りにしてしまうしかないのだった。

十二国記｜8話あらすじ

そのころ杉本は塙（こう）王に呼び出され、王宮に招かれていた。そこで自分が殺したと思っていた陽子がまだ生きていることを知らされる。杉本はもう一度陽子と戦って殺す機会を求めるのだった。一方陽子は、以前会った旅芸人微真（びしん）たちの興行を手伝って過ごしていた。そんなある日一座と一緒に雁国までいかないかと誘われる。しかし、それでは皆に迷惑がかかるのでは、と考える陽子だった。

十二国記｜9話あらすじ

船に乗り、一人でにぎやかな雁国の港に着いた陽子は、名前を呼ばれて振り返る。そこにいたのは楽俊だった。楽俊は陽子よりも先に雁に着いており、陽子のために役所に連絡を取ってくれていたのだった。そのことから陽子は楽俊の真心をやっと信じることができた。一方そのころ杉本もまた雁の港に到着していた。これまでいた巧国とは全く異なり、豊かな雁国の様子に杉本は戸惑うのだった。

十二国記｜10話あらすじ

楽俊に勧められ雁国の王である「延王」を訪ねようとする陽子。しかし街中で妖魔に襲われてしまう。戦う陽子だが、突然一人の男が現れ、見事な剣さばきで妖魔を倒してしまった。その男は「小松尚隆（こまつなおたか）」と名乗り、延王であることを明かす。延王は宿屋に陽子と楽俊を連れていき、陽子の持つ刀を見て、慶国の宝重であるという。「ケイキ」から渡されたこの刀は慶国の王「景王」しか扱えない刀だというのだ。

十二国記｜11話あらすじ

時は中世、戦乱の時代の京都に、一人の少年の姿があった。それは、蝕（しょく）によって十二国の世界から日本に流されてしまった麒麟六太だった。そのことを知らずに貧しい両親のもとに育った六太は、口減らしのために山中に捨てられてしまう。気を失いかけた六太のもとに、一匹の獣がやってくる。それは、女怪という十二国の生き物で、雁国の麒麟である六太を連れ戻しにきたのだった。本来の自分の国に戻ってきた六太は、そこで自分の役目を知らされる。

十二国記｜12話あらすじ

陽子は延王と雁国の麒麟がどうやって出会ったのか、という話を六太から聞く。また、前の「景王」が、普通の商人の娘であったことを知る。自分も前王も平凡な女性にすぎないのになぜ王に選ばれたのか。疑問に思う陽子の目の前で、景麒（ケイキ）から渡された宝重の刀が光りはじめ、前王と景麒のこれまでの経緯を見せ始める。一方杉本は、日本から十二国に流されてきたという壁（へき）という人物の家に身を寄せていた。

十二国記｜13話あらすじ

塙王が陽子の命を狙っていたのは、慶の国に新しい王が生まれるらしいと聞き、そうすると自分が比較され愚王だと批判されると思ったからだった。そこに現れた巧国の麒麟「塙麟」は塙王に良い政治を行ってほしいと懇願する。しかし、塙王は慈愛の獣である塙麟に陽子を殺せと命ずる。二人の間に割って入った陽子に塙王は剣を向ける。

十二国記｜14話あらすじ

塙王は慶国が自分の国より豊かにならないようにと考え、前の景王の妹を王と偽って擁立しようと画策していた。しかしその野望はついえる。様々な経験を経て、陽子はついにこの国に自分の使命を見つける。景王となり、この国を治める決意をしたのだ。一方楽俊は、延王の助力を得て、雁国で大学に入るための勉強をはじめるのだった。

十二国記｜15話あらすじ

陽子は延王と雁国の麒麟がどうやって出会ったのか、という話を六太から聞く。また、前の「景王」が、普通の商人の娘であったことを知る。自分も前王も平凡な女性にすぎないのになぜ王に選ばれたのか。疑問に思う陽子の目の前で、景麒（ケイキ）から渡された宝重の刀が光りはじめ、前王と景麒のこれまでの経緯を見せ始める。一方杉本は、日本から十二国に流されてきたという壁（へき）という人物の家に身を寄せていた。

十二国記｜16話あらすじ

陽子は景麒と女仙の蓉可から、泰麒の話を聞く。泰麒は陽子と同じく胎児のうちに日本に流されてしまい、自分が十二国の人間であることを知らないまま、普通の家庭で育った子供だった。10年の歳月が過ぎたのち、泰麒は救い出され、蓬山で生活するようになる。日本では変わった子供と見られ、家庭の中で居場所を見つけられなかった泰麒は、新しい生活を素直に受け入れたのだった。

十二国記｜17話あらすじ

蓬山の宮殿の中で生活する泰麒は、ある日一人でいるときに暴漢に襲われる。手首に鎖を巻き付けられ、引きずり出されてしまったのだ。泰麒を世話する女怪の汕子（さんし）は、泰麒を助けようととびかかる。そこに駆け付けた女仙たちに、暴漢は泰麒をとらえたのだから自分が戴の王である、とうそぶくが一喝され、逃げ出してしまうのだった。

十二国記｜82話あらすじ

麒麟は蓬山で自分を守る使令を捕らえ、また、人間の姿から本来の獣としての姿に転変することができる。しかし、10年も日本で暮らしていた泰麒は、その方法がわからないままだった。そのため蓬山の女仙の長である碧霞元君（へきかげんくん）は、景麒に頼んで蓬山まで来てもらい、泰麒の力になってもらおうとする。しかし、景麒にはうまく教えることができなかった。だが、王として選定を求める戴国の人々が蓬山に登ってくる日がやってきて…

十二国記｜19話あらすじ

戴の王として泰麒に認めてもらおうと蓬山にたくさんの人々がやってきた。王かどうかは会えばわかる、と言われていた泰麒だが、どの人が王なのかわからず戸惑う。しかし、昇山者の中で二人の者と親しくなる。偉丈夫の将軍驍宗（ぎょうそう）と、同じく将軍の女性李斎（りさい）だった。驍宗と李斎は、騎獣とする獣を捕獲するため蓬山の山中に狩りに行くが、その時泰麒もついていくことになる。

十二国記｜20話あらすじ

泰麒が戴の王として選んだのは驍宗だった。驍宗の前にひざまずき忠誠を誓ってしまった泰麒だが、本当に王なのだとは思えなかった。このようなウソをついてしまったら、きっと天罰がある、と悩む泰麒だが、蓬山での天勅の儀式も済み、戴国の王宮での生活が始まってしまうのだった。明るさを失った泰麒の相談に乗るため、ある日景麒がやってくる。

十二国記｜21話あらすじ

十二国の世界には、国ごとに王と麒麟がいるのが本来の姿だった。しかし、現在のところ巧国と芳国には王がいない。そのことを雁国の麒麟である六太は心配していた。王と麒麟がいない国は荒れ果ててしまい、国民は生活に困窮することになるからである。加えて一番問題があるのは、戴の国だった。戴では王と麒麟が同時に行方不明になっている。六太はかつて幼い泰麒と出会った時のことを思い出す。

十二国記｜22話あらすじ

雁の国の首都には大学がある。楽俊はそこに通い始めていた。延王に便宜を図ってもらい、猛勉強をして大学への入学を許されたのだ。そんなある日、楽俊の住む部屋の窓から美しい鳥が舞い込んできた。この鳥は、声を記録して運んでくれるもの。鳥は陽子の声でしゃべり始めた。楽俊は現在は慶国の王となった陽子の近況を聞き始める。

十二国記｜23話あらすじ

明治時代の日本に生まれた大木鈴は、貧しい農家に生まれた。家族が食べていくには年季奉公に行かなくてはならず、奉公先に向かったが途中で蝕に巻き込まれ、十二国の世界にやってきてしまう。一方、芳国の王の娘祥瓊（しょうけい）は、王宮でぜいたくな暮らしをしていた。しかし、父である峯王は政治を誤り、弑逆されてしまう。祥瓊もまた王宮を出されたのだった。そして時がたち、陽子が慶で王となり…

十二国記｜24話あらすじ

大木鈴は才の国で、とある女性の飛仙に仕え仙籍にいれてもらって不老不死の身となっていた。しかし、主の梨耀（りよう）は事あるごとに鈴につらく当たる。梨耀は新しく慶の王となった同世代の女王陽子と比較して鈴を貶めるのだった。一方祥瓊は孤児を集めた家で貧しい生活を送らされ、不満を募らせていた。そしてそのころ陽子は、王としての職務に戸惑いを感じていたのだった。

十二国記｜25話あらすじ

鈴は同じ日本出身の陽子なら、きっと自分のことをわかてくれると考え始める。ある日、壺を割ってしまった鈴は梨耀の怒りに触れ、危険な作業をするように言いつけられてしまう。一方祥瓊は慶の新王陽子の噂を聞き、嫉妬から憎しみをつのらせるようになっていた。そんなある日、同じ家に住む子供が祥瓊がかつて民を虐げた王の娘であったことを知ってしまう。

十二国記｜26話あらすじ

鈴は断崖絶壁に生えている薬草を取りに行くよう梨耀に言いつけられる。足を滑らせて落ちてしまう鈴を助けたのは、鈴を監視していた騎獣だった。鈴はそのまま騎獣を駆って逃げ出してしまう。一方祥瓊は、憎い王の娘として村人たちから処刑されようとしていた。そのころ慶国では、官吏たちが陽子を殺そうとしていたことが判明する。

十二国記｜27話あらすじ

祥瓊は命を救われ、父を殺めた月渓（げっけい）の手で恭の国に預けられる。恭国の王は見た目は12歳の少女だが、治世の長い名君珠晶（しゅしょう）だった。珠晶は祥瓊を王宮のはしためとして使うことにする。祥瓊は珠晶にも景王陽子にも憎しみを募らせていくのだった。一方そのころ鈴は、無事に梨耀のもとを脱出し、王宮で保護されて采王のもとにいた。

十二国記｜28話あらすじ

鈴は慶の国に行くことを決めて奏国で船を待っていた。そこで昔、蝕にあって流されてきたときに出会った女性と出会う。当時少女だった彼女は今は旅芸人の座長をつとめているのだった。一座の中にやはり日本から流されてきた人がいる、と聞いた鈴はその人に会うことにする。一方祥瓊は、父を殺めた月渓への憎しみを募らせていくのだった。

十二国記｜29話あらすじ

国の統治に迷う陽子は、慶国の固継（こけい）という村で生活してみることを決意する。そこで、遠甫（えんほ）という閭胥（長老）に教えを受けるのだった。そのころ鈴は慶国に向かう船に乗っていた。そこで清秀という少年と知り合ったが、「言葉も通じない海客で、帰る場所もない自分が一番かわいそう」という考えを批判される。一方祥瓊は恭国の宮殿から宝飾品を盗んで逃亡、柳国にたどりつく。

十二国記｜30話あらすじ

宝飾品を盗んだことで手配されていた祥瓊は、柳国でとらえられる。しかし、県正にわいろを要求され、処罰されずに開放されるのだった。そんな時、宿屋で相部屋になった祥瓊に声をかけたのは楽俊だった。一方、鈴と清秀の乗った船は慶国の港に着く。二人で都にむかうが清秀の体調が日増しに悪くなっていくのだった。そのころ陽子は、怪しい男が遠甫を訪ねてきたことを心配し、その正体を探ろうとするのだった。

十二国記｜31話あらすじ

祥瓊は、慶国の戸籍を得るために戴国に渡ろうとする。柳国で出会った楽俊も一緒だった。二人は柳国と雁国の国境の町へとやってきていた。楽俊と共に旅をし話をする中で、祥瓊は自分が公主として国民の苦悩を知ろうともしなかった責任があることに気付く。やがて、楽俊は陽子との出会いと彼女が王になるまでの話を語り始めるのだった。

十二国記｜32話あらすじ

思いがけない清秀の死に大きな衝撃を受けた鈴は、周囲の人々が見て見ぬふりをすることに戸惑う。しかし、そこに救いの手を差し伸べる人が現れるのだった。そのころ陽子は和州にある止水の郷長昇紘（しょうこう）が非道な行いをしている話を聞かされていた。一方慶国の国境までやってきた祥瓊は、楽俊と別れをつげる。この時祥瓊の心情は、恭国を出た時とは大きく変わっていたのだった。

十二国記｜33話あらすじ

鈴は景王が郷長昇紘の悪事を知りつつ許している、という噂を聞く。王宮を訪ねる鈴だが、王は不在であり官吏も鈴の話を取り合わない。そのころ陽子は景麒とともに和州の首都明郭を視察に訪れる。一方祥瓊も和州の止水を目指すが、途中で明郭に立ち寄る。だが、首都についで栄えているはずの明郭は意外にも寂れており、難民のあふれる街だった。

十二国記｜34話あらすじ

祥瓊は明郭で兵士に追い詰められるが、桓魋（かんたい）という男に救われ、かくまってもらう。そこで祥瓊は、和州に二人の「けだもの」と呼ばれる人物がいることを聞く。そのころ虎嘯（こしょう）たちの仲間となった鈴もまた、郷長昇紘とその後ろ盾になっている和州の州候呀峰（がほう）の悪事を聞いていた。その時虎嘯の宿を訪ねてきた陽子は鈴と再会し、景王についての噂を聞いて衝撃を受ける。

十二国記｜35話あらすじ

陽子は和州の視察を終え遠甫らの待つ村に帰ってきたが、留守の間に里家が襲われ、それまで世話をしてくれていた蘭玉は亡くなり、幼い桂桂（けいけい）が瀕死で残されていた。犯人を探すため、陽子は以前から怪しいと思っていた労（ろう）という男の家に向かう。そのころ祥瓊は、桓魋の仲間となり、反乱を起こすための手伝いを始める。鈴もまた虎嘯のもとで冬器の運び役を頼まれるのだった。

十二国記｜36話あらすじ

非道な郷長昇紘を倒すため、虎嘯たちが立ち上がった。その仲間に陽子も加わる。拓峰で乱を起こし、昇紘のぜいたくな別宅や蔵を襲う。そこには「殊恩」という文字が残された。それは「昇紘を誅する」ということを意味していた。この拓峰の乱の知らせは、明郭にいる祥瓊たちのもとにも届いていた。その様子を聞いた桓魋は、その乱の意味を鋭く分析するのだった。

十二国記｜37話あらすじ

陽子と虎嘯は郷長の城に突入し、二手に分かれて昇紘を探す。昇紘を見つけ、迫る陽子。昇紘は陽子が景王であることに気付く。そして、剣を投げ出して「殺せ」というのだった。そのころ鈴は、以前慶に向かう船の中で出会った浅野と再会する。浅野は鈴から話を聞き、自分にも何かできることはないかと考え、一人明郭を目指すのだった。

十二国記｜38話あらすじ

陽子と虎嘯たちの一党に桓魋の部隊が加わり、州候呀峰に対抗できる強い勢力が出来上がった。しかし、拓峰の人々はそれに同調して立ち上がろうとはしない。そのようすを見た鈴は「ただ我慢をして自分の不幸を慰めているだけ」の町の人が、以前の自分と似ていることに気付く。祥瓊と鈴は陽子に「呀峰や昇紘のような人物が二度と生み出されないでほしい」という願いが景王に届いてほしいと話す。

十二国記｜39話あらすじ

拓峰の街で起こった蜂起を鎮めようとやってきたのは、王直属の軍隊禁軍だった。陽子は、何者かが王である自分の許可を得ず勝手に禁軍を動かしていることに気付く。呀峰や昇紘の裏にいたのは元冢宰の靖共（せいきょう）だったのだ。その時、陽子の前に金色のたてがみを持つ美しい獣が舞い降りる。それはこの国の麒麟である景麒だった。人々はそれを見て、陽子が景王本人であることを知る。

十二国記｜40話あらすじ

王が誅殺されて４年が過ぎた芳国では、未だ王が立たず、空位となった王の代わりに月渓が国を治めていた。そこに慶国の新しい禁軍将軍となった桓魋が、陽子の親書を携えてやってくる。しかし、月渓は事態が落ち着いた今、朝廷を去ることを決意していた。王を討った自分は大罪を犯したのだから、仮王としてこのまま王宮にとどまる資格はないというのだ。

十二国記｜41話あらすじ

雁国の王、尚隆が王座について20年がたつ。それ以前は荒れはてて滅びかけていた雁国だったが、尚隆の登極により豊かさを取り戻しつつあった。しかし、そのころ雁国の元州では謀反が起こるという噂があった。それを耳にした雁国の麒麟、六太は「戦になるのかもしれない」と心を痛めるのだった。六太はふと、昔元州で出会った少年、更夜のことを思い出す。

十二国記｜42話あらすじ

更夜と再会した六太は元州に連れ去られ、角を封じられたまま幽閉されてしまう。同じ牢の中にいたのは元州の牧伯（王の勅命を受けて諸侯を監視する役職）の驪媚（りび）だった。更夜を動かしていたのは元州を実質的に治めていた郷伯の斡由（あつゆ）で、王の全権を官吏に渡せ、と主張するのだった。六太は更夜に斡由を止めてくれと頼むが、更夜は斡由に恩があるため、逆らうことができないのだった。

十二国記｜43話あらすじ

かつて尚隆が王となる前は、雁国は荒廃していた。そのころ元州では斡由が州候であった父を廃し、それによって元州を豊かにした経緯があった。今回さらに元州を豊かにしようとして自治をもとめ、六太を捕虜とした斡由。逆賊として斡由を討とうとする志願兵は膨れ上がり、その数２万を超えていた。一方、六太は女官から地下通路を使って逃げるようにと言われるのだった。

十二国記｜44話あらすじ

女官の手引きで牢を逃げ出した六太は、地下通路で道に迷ってしまう。そこに、元州の大僕らが六太を探しにやってくる。逃げられなかった、と思う六太は、大僕の部下の声を聞いて驚く。そこには思いがけない人物がいたのだ。一方、王の軍隊は州城の対岸に迫り堤を築いていた。川の流れは大雨によって水かさを増し、住民たちはこの堤によって氾濫が抑えらえると安堵する。しかしその時斡由の兵が現れて…

十二国記｜45話あらすじ

陽子は延王尚隆から斡由の話を聞いている。延王は斡由を「もう一人の俺」だというのだった。斡由を倒したのは六太の使令、とどめを刺したのは尚隆だった。斡由に失望した更夜は自分の家族ともいえる妖魔「ろくた」を止め、斡由を助けなかった。尚隆は更夜と「ろくた」がともに暮らせる国を作ると約束する。更夜は雁国がそんな国になるまで黄海で待っている、といって去っていくのだった。